カニとエビ

1. カニ

カニの繁殖は一度アカテガニで挑戦したことがあります。これは店をやる前のことで、まだ趣味でやってた頃のことですが、20匹程手に入りましてその中に抱卵したのが何匹かいましたので、やってみようと思った訳です。先ずは飼育しないと駄目なので、田んぼの土を大き目のプラケースに入れてやり、(隙間があると逃げ出しますのでフタはしっかりとします)時々霧吹きで水をかけ土を湿らせてやり、餌はソーセージ等を与えていたと思います。(食べ物なら殆ど何でも食べてくれます)そのうち、抱いている卵があふれる程になっているのがいましたのでいっちょうやってみようと思い、今度はプラケースに陸と池(半海水程度)をセットしてやりそのカニを入れてやったところ、何日かして腹の卵がなくなっているのに気がついたので水の中を良く見ると小さなプランクトンのような生き物がうじゃうじゃ泳いでいるではありませんか。これがかの有名なゾエア幼生なのかと感動してしまいました。さあこれを稚ガニにまで育てるにはどうするんだろうと本を読んでみますと、最初はシオミズツボワムシを与え、少し大きくなってくるとブラインシュリンプの幼生を食べられるようになるとのことでした。そこでブラインシュリンプなら手に入るので最初からそれを与えてみたのですがやはり失敗でした。

そこで次のカニが放卵した時に備えてシオミズツボワムシを用意しておこうと思い、水産試験場に行きお願いしましたところ、大変親切に色々と教えてくれまして、シオミズツボワムシとその餌のクロレラ(海水産)の種を貰って帰りました。(このあたりから記憶が定かではないので間違えているかも知れません)しかしながら今度はクロレラを殖やすための餌(栄養源)が必要でして、何とかアンモニウムだったか何か肥料に使うような名前のものなど3種類位が書かれていましたのでそれを又何とかして手に入れ、又酵母菌でもシオミズツボワムシは育つと何かで見たのでパン酵母を買ってきて試してみたりしましたが......。長々と書いてきたのですが実はこの挑戦は結局失敗に終わりました。(ゾエア期の塩分濃度が結構重要らしいです)

カニの繁殖をやろうとしますとどうしてもこのゾエア幼生の期間が難問になります。しかしながらこのゾエア期がない即ち稚ガニの状態で孵化してくるカニもいますので、これなら簡単に繁殖させることができます。例えばサワガニがそうなんですが、こういう種類は孵化した殆どのものが食べられてしまう幼生の期間がないので、卵の数が少ないです。

2. エビ

エビも繁殖形態はカニと殆ど同じですのでゾエア幼生で産まれてくる種類は非常に難しいということになります。

アメリカザリガニ

これも一応エビの仲間でして、ゾエア幼生の期間がないので繁殖は非常に簡単です。しかしながら共食いをしますので(脱皮の直後が危ないです)狭い水槽では隠れるところがないとどんどん減っていきます。出来るだけ大きい水槽でウイローモスをいっぱい入れ、餌もしっかりやれば大丈夫だと思います。保障は出来ませんが。
春先に抱卵したザリガニをつかまえたことがありまして、それを水槽に入れて飼育しましたところ、チビちゃん達がふ化し、数日後親を取り出してから最初は順調に全員揃って成長してたんですが、小さい水槽で中には何も入れてなかった為、やはり徐々に一匹減り、二匹減りで最後にはとうとう一匹になってしまいました。(兄弟を食ってどうすんの)
アメリカザリガニにも
白ザリガニ青ザリガニ等変異種がいて結構人気が高くなっていますが、特に最近でてきましたオレンジザリガニは超人気種です。

普通種

白ザリガニ

青ザリガニ

オレンジザリガニ


ちょっと成長してオレンジがかなり鮮やかになってきました


白ザリガニが抱卵しました

スジエビ

釣りエサに使われるこのエビはゾエア期があるのでやっかいです。しかしながらゾエア期が低塩分でよいのでその道のプロにとっては比較的容易な種類だそうです。(ほんまかいな)一度エサ用のスジエビを仕入れたことがあるのですが、90cmの水槽でエアーレーションもしっかりやっていたのですが余りに数が多かった為酸欠なのかアンモニアなのか、どんどん死んでいったのを覚えています。その前に岐阜県の恵那で10匹程捕まえてきたことがあったのですが、その時は数が少なかったからでしょうか元気に泳いでいました。
このエビは孵化したゾエアが川を下って河口近く(汽水)で何日か過ごし
稚エビになって戻ってくるという形態をとるので淡水中での繁殖はあり得ない筈ですが、閉ざされた湖等で繁殖している場合もあるといいます。このことはいまだに解明されていないそうです。

ヤマトヌマエビ

これは日本産ヌマエビの代表で、熱帯魚水槽にコケ取り用によく入れるエビですが、コケがなくなると水草の新芽まで食べられてしまいます(テトラミンやディスカスフード等の配合飼料、更に昆布もよく食べますのでこれらの餌が足りていればそれ程心配することもないようですが)これもゾエア期があるので繁殖は困難です。
このエビは他のエビに比べると少しは高温或いはアンモニアに強いので結構丈夫で、水質は弱酸性よりもどちらかというと中性から弱アルカリ性よりの方が調子がいいようです。現在飼育中のヤマト君は炭酸硬度3位、総硬度を10以上(20位になってるかも知れません)にしていますが、元気一杯です。

備長炭でアンモニア除去

昆布を食べるヤマトヌマエビ
(うすい昆布が大好物です)


ヤマトのオスとメス(左がメス)

ミナミヌマエビ

この日本産ヌマエビはゾエア期がないので水槽内での繁殖が容易、その点では楽しめます。それと、日本産なので冬期の保温は別にしなくても飼育は可能です。


ミナミヌマエビと稚エビ

ビーシュリンプ

外国産ヌマエビの代表は何といってもやはりこれです。以前からそこそこは人気があったエビですが最近のエビブームで更に人気上昇で、最近は中国等からいろんなビーシュリンプが入ってきています。繁殖はゾエア期がないので非常に簡単でどんどん殖えます。
このエビは高温或いはアンモニアに弱いので夏場の飼育には苦労させられます。(それが又やりがいがあって楽しいんですが)ろ過装置は性能のいいものを使って、更に活性炭や
備長炭等でアンモニアの除去を強化させる等して、夏場を乗り切りたいものです。(頑張るぞ!)底砂は入れなくてもウイローモスや流木等を入れてやれば別に問題はないようです。
餌は熱帯魚用の粉餌、或いは底に沈む餌なら殆どのものがO.K.です。更に昆布(うすいやつ)とか、ゆがいたホウレンソウ、鳥のささ身(生)等いろいろ試してみてよく食べるものを数種類与えれば
ビー君も元気百倍です。


ビーシュリンプ

このビーシュリンプの改良種にクリスタルレッド シュリンプというのがいますが、今やこのエビ、すごい人気、しかしながら原種ビーシュリンプよりもかなり弱いようで、しっかりとろ過された水で飼育しないと意外と手こずります。(繁殖に関しては繁殖情報のコーナーをご覧下さい)


クリスタルレッド シュリンプ

その他にも香港ビーシュリンプや、中国からニュービーシュリンプとして数タイプが入っているようです。

香港ビーシュリンプ

レッドチェリーシュリンプ

ミナミヌマエビに似た台湾産のエビで、個体によっては非常に赤の強いのもいてなかなかきれいです。
ミナミヌマエビに似ている、或いはミナミヌマエビの地域変異種かも知れないということで、やはりゾエア期がなく淡水中で繁殖可能です。


レッドチェリーシュリンプ

ミステリークレイフィッシュ

このザリガニは一匹だけで仔を産んじゃうという単性生殖で、アメリカザリガニより少し小さいので最近急激に人気がでてきたようです。現在2匹飼育しているのですが、最初熱帯魚の餌をがんがん食べて、一匹の方は既に親サイズになったようですので、ミステリー繁殖を待っているのですが、どうも最近餌食いが悪く困っています。これからいろいろ試してみようと思っていますが、pHを上げたのがよくなかったのでしょうか?まだよく分かりませんが....。


ミステリークレイフィッシュ


やっと抱卵しました

やっぱりこのザリガニも弱アルカリでミネラルが豊富な水がいいようです。やっと餌食いの方もなんとか戻り、抱卵もしました。
アメリカザリガニもよく共食いをするのですが、ミステリーもどうやら同じようです。こいつともう一匹ちょっと小さめのミステリーを同居させてみたところやられました、見事に食われました。

Tohmin HOME