巻貝のはたらき

「水草を入れた為にそれについてきた巻貝が増えて困る。気持ち悪〜い。」という声を時々耳にしますが、あいつらは結構いいやつなんです。
先ず第一に
残餌の掃除屋さんです。時には死骸まで食べてくれます。水質悪化の原因となるこれらを処理してくれるのですから彼等を利用しないテは無いと思います。よく利用される巻貝としてはレッドラムズホーンモノアラガイ、イシマキガイ、タニシ等ですが、私はいつもレッドラムズホーンとモノアラガイを掃除屋さんに任命しています。彼等は水草の葉っぱに発生するもきれいに食べてくれますし、ガラス面につく苔もある程度はきれいにしてくれます。(ガラス面に関しては時々、除去作業が必要になりますが)
しかしながら水槽内でふえ過ぎますと、柔らかい葉っぱは穴があきますし、貝ばかり目立って美しい熱帯魚水槽とは言えなくなります。以前、鮮やかな赤色をしたレッドラムズホーンがいましたので、そいつを殖やしたことがあるのですが、爆発的にふえました。その時の水質はpH7.5〜8位の弱アルカリ性でした。
一方、弱酸性の水槽では水替えをさぼるとどんどん硝酸が増え、pHは下がります。貝殻の成分は炭酸カルシウムですのでカルシウムイオンが硝酸と反応して硝酸カルシウムとして溶け出してしまいます。そしてそのうち貝は弱ってきて死んでしまいます。

繰り返しになりますが、これら巻貝は水槽内での食物連鎖に貢献してるんです。例えばエビ水槽に巻貝が繁殖しますと、巻貝の糞についた微生物をエビは盛んに食べます。巻貝の糞で水質が悪化するなんてことはまずないと思います。それどころかバクテリア、微生物が程よく繁殖し、いい水になると考える方があたってると思います。やたら気持ち悪がって退治することばかり考えないでうまく利用する方法を考えた方が得策だとおもいますが.......。
やはり繁殖をやっておられる人の多くは巻貝の必要性を認めているようです。特に仔魚の水槽では必ず食べ残しがありますので、どうしても水が悪化してきます。そこに巻貝を入れることで水質悪化を防ぐことが出来ますので。

レッドラムズホーン

水草を買うと時々卵やチビがついてきて、弱アルカリの水槽ではいつのまにか増えてきます。しかしながら弱酸性の水槽内では最初は増えてもpHの低下と共に徐々に減っていきます。
この巻貝は綺麗な赤色をしているんですが、もともとは茶色をした
インドヒラマキガイの色彩変異です。実は私もこの茶色のタイプが一杯増え、その中に赤いのが産まれていましたので赤だけを残し、それを殖やしたんです。それももう17〜8年も前のことですが。
とにかくきれいですし、非常によく働いてくれます。繁殖水槽に入れておくと稚魚の食べ残しを掃除してくれますのでほんとに優秀な掃除屋さんです。卵はゼリー状の固まりの中に入っていて、至る所に産みつけられます。

モノアラガイ

この巻貝も水草によくついてきますが、レッドラムズホーンに比べて観賞的価値は全くなく、嫌われてるようです。仕事はよくやってくれるのですが........。
私は現在、繁殖水槽にはこのモノアラガイを一杯入れています。こういう巻貝は水質が悪化してきますと水面にうじゃうじゃと集まってきます。特に酸素不足の場合、何ごとがおきたんだろうとびっくりする程水面に集まってきますので水質悪化のバロメータにもなります。又、水質にデリケートなエビとの相性も非常にいいようです。この貝の糞をエビは盛んについばんでいます、恐らく糞についてる微生物をたべてるのでしょう。
卵はやはりゼリー状の固まりの中に入っていて、至る所に産みつけられます。
モノアラガイに似た貝で逆巻きの
サカマキガイというのもいます。どちらも水田に行けばいくらでもいます。

モノアラガイ

スクミリンゴガイ(アップルスネイル)

通称ジャンボタニシ、食用に持ち込まれたものが野生化して農作物に害を与えているそうです。我が家の周りの田んぼでも15年位前から爆発的に増え、いまだに駆除できないようです。
こんなふざけた野郎でもひとたび水槽に入れてしまえば心を入れ替え立派な仕事師に変身、非常によく働きます。ほんまにええやっちゃ。卵は大きな赤いかたまりで産みつけられるんですが、驚いたことに水中ではなく水の外なんですねえ。用水路のコンクリート壁に産みつけられたやつなどは真夏の直射日光をがんがん浴びてるんですよ、おまえは怪物か〜。

この貝もやはりpHが下がってきますと働かなくなりますので、水替えの指標にもなります。現在、硬度のかなり高い水槽(総硬度は20位になってる筈です)に入れていますが、まあ餌はバリバリ食うし(テトラフィンをやってます)すいすいすいすい動き回るし、元気一杯です。そのうちチビっ子でも産ませてみようかなあ。(気持ちわりいが)
改良種に、ゴールデンタイプとブルータイプがあります(生意気なやっちゃ)

ゴールデン アップルスネイル

イシマキガイ

最近はこの貝が苔掃除によく利用されてるようです。レッドラムズホーンやモノアラガイに比べるとかなりでかく、掃除能力に優れているといわれていて、人気急上昇です。(私の水槽では評判程働いてくれないのですが、水質が合ってないのかな?)
イシマキガイの仲間に
カノコガイというのがいるのですが、この仲間にはカラフルなものが多く、コレクションする楽しみもあります。しかしながらカノコガイの仲間は汽水でないとうまくいかないという種類もあるようですので注意が必要です。

イシマキガイ

イナズマカノコガイ

タニシ

私が子供の頃、タニシなんか掃いて捨てる程いたんですが最近はだめですねえ、探してみるといないんですよ。昔は食用にまでされてたのに。
ところでタニシは卵生ではなく、胎生なんですねえ、同じく胎生の巻貝に
カワニナがいますがちょっと小さいのであんまり利用価値はないようです(ホタル幼虫の餌でがんばれ!)

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